会社設立(定款認証)②
鹿児島市の行政書士安田事務所の安田三三男(やすだみさお)です。
会社設立の定款認証を支援しています。よろしくお願いします。
会社設立の定款認証
1、定款の認証に要する費用、株式会社設立の費用
①定款認証の手数料は1件5万円です。
これに加えて、通常、登記申請用の謄本を請求しますが、その手数料は、謄本1枚につき
250円です。認証分も同じように計算します。
②株式会社や相互会社の定款の認証については、電子定款によらない場合には、収入印紙
4万円を公証人保存原本に貼付します。
なお、会社であっても電子定款による場合や特定目的会社の定款については、収入印紙を
貼付する必要はありません。
2、定款の認証はどこの公証人でするのか
定款の認証は、会社の本店の所在地を管轄する法務局又は地方法務局に所属する公証人
しかできません。
3、定款の認証にどのような書類が必要か
①定款認証の嘱託には、定款(原本)2通を公証人へ提出します。公証人が認証をした
うえ、この1通は役場保存用原本として保存し、もう1通を会社保存用原本として嘱託人
に還付します。
実務では、設立登記の申請の際には、認証を得た謄本1通が必要となるので、この分も
入れて、通常は定款3通を提出することになります。
②定款中に訂正(挿入、削除)があるときは、その数字及び箇所を記載して作成し、
作成者全員が訂正印を押印する必要があります。訂正のための捨印があると対応が
容易になります。
③発起人の印鑑登録証明書
発起人が人違いでないことを証明する必要です。
定款に記載された発起人の住所、氏名及び押印の正確性を確認できることや多くの場合、
発起人が設立時の取締役等をかねることもあって、実務上は印鑑登録証明書の提出に
よっています。なお、印鑑登録証明書は発行後3か月以内のものに限られています。
④会社発起人の場合には、代表者の印鑑登録証明書のほかに会社の登記簿謄本が必要
です。会社が発起人となる場合には、新しく設立する会社の発起人となること
が発起人となる会社の目的の範囲内でなければなりません。具体的には、新会社の目的
と同種の事業が掲げられていること(新会社の目的のーつと重なっていること)を確認
することになります。
3、代理人による定款認証の嘱託手続き
定款認証の手続きは、代理人によってすることもできます。発起人の一人が他の発起人
となる場合や発起人全員が他の第三者に代理を嘱託することもできます。
代理人となる人については、本人による場合と同様に本人であることを証明(印鑑登録
証明書、運転免許証、パスポート等)する必要があり、かつ発起人から嘱託を受けてい
ることを証明する委任状を提出することが必要です。実際には、委任する発起人全員の
印鑑登録証明書を提出する必要があります。
4、定款の閲覧請求、謄本請求
嘱託人、その承継人又は利害関係人は、定款認証をした公証人役場で保存する定款及び
付属書類の謄本の請求をし、又は閲覧することができます。