会社設立の機関設計
非公開会社における機関設計
会社法上、株主総会と取締役は必ず設置しなければならないが、非公開会社かつ大会社でない会社では、取締役会、会計参与、監査役等の設置は任意である。
取締役会を設置する場合、監査役を設置しなければならないが、会計参与を置く場合には監査役を置くことは強制されない。
機関設計上考慮すべき事項
会社設立にあたって、どのような機関設計がふさわしいかについては、会社の規模、出資者と経営者との関係、従業員数、業態などを考慮し決定するべきでしょう。特に、出資者と経営にあたる取締役との関係では、いわゆる所有と経営が一致するか分離するかが重要です。所有と経営が一致する場合は、出資者である株主が取締役となって経営にあたる場合には、株主からの経営者に対する監視という点は重視されませんが、分離する場合には、経営に対する監視が要請され、取締役会、監査役を設置すべきといえます。しかし、取締役会を設置するには3人以上必要であり、監査役も1人以上必要となります。もっとも、取締役会を設置しない場合、株主総会の権限が強く(会社295①②)なります。