農地法(3条許可)
〇耕作目的で農地等の権利を他人に移転するとき
耕作目的で農地又は採草放牧地を売買(賃貸借等)するときは、農地法3条による市町村の農業委員会
の許可を受ける必要があり、許可を受けないでした売買(賃貸借等)は効力が生じません。
この農業委員会への許可申請に必要な事項を定めた手続きです。
提出先・・・農業委員会(農地の所在する市区町村の農業委員会)
添付書類・・・①申請に係る土地の登記事項証明書
②申請者が法人の場合は、定款又は寄付行為の写し及び法人の登記事項証明書
③位置図 ④公図の写し ⑤所有者の同意書(所有権以外の権原に基づく申請の場合)
⑥営農計画書 ⑦工作者の同意書(耕作者がいる場合) ⑧仮換地証明書
⑨その他参考となる書類。
1、この申請書の提出は、当事者が連署して行うのが原則です。
2、例外(単独申請)は、競売、遺贈、確定判決、裁判上の和解等で調停が成立した場合等です。
●農地法3条1項の権利を取得後、農業委員会に届け出る。
農地又は採草放牧地について農業委員会の許可を受けて所有権(賃貸借等)を取得したときは、
一定の場合を除き、農林水産省令で定めるところにより、その農地又は採草放牧地の存する市町村
の農業委員会にその旨を届け出なければならず、この届出に必要な事項を定めた手続きです。
提出先・・・農業委員会(農地の所在するしく市区町村の農業委員会)
提出時期・・・許可取得後、遅滞なく。
農地法3条許可の流れ
農業委員会では、皆様からの相談にたいし、その要望に応じて必要な手続きを明示
しています。
1、申請書の記入
申請内容に応じて申請書を記入する。
農地を借りる場合は農地所有適格法人以外の法人でも許可を受けることなくとができ
ます。(解除条件付契約書などの若干の要件があります。)
2、必要書類の入手
個人の場合・・・①申請地の登記簿謄本(全部事項証明書)、②譲受人の住民票(市外
住民の場合)、③耕作証明書(他市町村に耕作地がある方)、④営農計画書(様式第5
号)、⑤申請書、⑥委任状、⑦字図(隣接地の所有者名と現況地目を記入)⑧案内図
(立会人の氏名と電話番号を記入)・・・要現地調査。
申請内容により必要となる添付書類
所有者の現住所が申請地の登記簿謄本(全部事項証明書)に記載された住所と異なる場合
その経過が分かる住民票又は戸籍附票。
・相続未済で緊急やむお得ない場合は、相続系譜図、戸籍関係書類等(遺産分割協議書は原本確認後)、
写しでも可。
なお、申請内容に応じて必要書類が異なる場合があります。
3、申請書提出前の再確認
記入漏れや必要書類の不足があると、追加提出等により許可まで時間がかかったり、
不許可になったりする場合があります。申請前にもう一度、記入例や必要書類チェック
リストで確認ください。
4、申請書の提出/受付
申請農地を管轄する農業委員会事務局まで持参する。
「申請書受付のお知らせ」を渡すので許可書の交付までの流れを確認する。
●毎月10日が受付締切日です。ただし、締切日が土、日曜日や祝日、閉庁日の場合は、
その前日の開庁日です。
●農地法3条の規定による許可申請書の記載要領
1、許可申請書
①申請者の氏名(法人にあってはその代表者の氏名)を自署でする場合においては、押印を
省略することができます。
②法人である場合は、住所は主たる事務所の所在地を、氏名は法人の名称及び代表
者の氏名を記載し、定款又は寄付行為の写しを添付してください。
③競売、民事調停等による単独行為での権利の設定又は移転である場合は、当該競売、
民事調停等を証する書面を添付してください。
④記の③は、権利の設定又は移転しようとする時期、土地の引渡しを受けようと
する時期、契約の期間等を記載して下さい。また、水田裏作の目的に供するための
権利を設定しようとする場合は、水田裏作として耕作する期間の始期及び終期並び
に当該水田の表作及び裏作の作付けに係る事業の概要を併せて記載して下さい。
⑤「自作地」、「貸付地」、及び「借入地」には、現に耕作又は養畜の事業にさ共
れている面積を記載して下さい。
なお、「所有地以外の土地」欄の「貸付地」は、農地法第3条第2項第6号の括弧
書きに該当する土地です。
⑥「非耕作地」には、現に耕作又は養畜の事業に供されていないものについて、筆
ごとに面積等を記載するとともに、その状況・理由として、「賃貸人○○が○年間
耕作を放棄している」、「~であることから条件不利地であり、○年休耕中であるが
草刈り・耕起等農地としての管理を行っている」等耕作又は養畜の事業に供すること
ができない事情等を詳細に記載して下さい。
⑦「大農機具」とは、トラクター、耕運機、自走式の田植機、コンバイン等です。
「家畜」とは、牛、豚、鳥等です。
⑧導入予定については、自己資金、金融機関からの借入金(融資を受けられること
が確実なものに限る。)等資金繰りについても記載して下さい。